彼女は、深夜の図書館で自分だけの静かな空間を求めていた。
暗い中、本棚の陰に隠れて、穏やかな気持ちで読書に耽ることができた。
しかし、その夜はいつもと違っていた。
彼女が読んでいた本が突然、重く感じるようになってきたのだ。
彼女が目を上げると、図書館の主任が大きな手提げ袋を抱え、来る方向に歩いているのが見えた。
彼女は焦って、本のページをはさみ、自分がいる位置にある別の本を手に取り、まるで読んでいるかのように振る舞った。
主任は、彼女の横を通り過ぎた。その時、彼女は背後から寄せられる彼女のハラハラした気持ちに水を差すような気配を感じ取った。
それでも、彼女は勇気を振り絞って、自分が本当はここにいる理由を正直に告白することにした。
すると、主任は思いもよらない返事をした。
「どうせここにいるなら、お話でも聞かせてよ。」
主任の言葉に、彼女はほっとした。
そして、彼女は主任と一緒に、夜更かしの会話を楽しんだ。
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