夜の公園

彼女との別れがきっかけで、僕は毎晩公園に出かけるようになった。

心がざわつき、胸が苦しくなると、静かな公園のベンチで座り込んで、夜空を見上げることが習慣になった。

ある晩、公園で一人の女性と出会った。青年時代の恋人と似た容姿に、どこか懐かしい感覚に襲われた。僕は思わず彼女に声をかけた。

「こんばんは。一人でいるのは寂しいから、話をしたいですか?」

彼女はにっこり笑って、僕のそばに座った。

二人はその夜、長時間にわたって話し続けた。昔の恋人の話や人生について語り合い、気がつけば明け方になっていた。

それ以来、僕たちは毎晩公園で会うようになった。気兼ねなく話し合える相手が現れ、僕は前向きな気持ちになっていた。

ある晩、彼女は僕に告白した。

「私、あなたのことが好きなんです」と。

僕も同じ気持ちだった。彼女の優しさや思いやりに惹かれ、愛情が芽生えていった。

今でもその公園は、僕たちにとって特別な場所だ。大切な思い出を作ってくれた場所だから。


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