私は小さいころから嘘をつくのが得意で、人を騙すことが楽しかった。大人になってからは、それが仕事にも生かされ、詐欺師として生計を立てていた。
しかし、ある日、私はある男性から仕事を依頼された。彼は、妻に浮気をされているかどうか確かめたかったのだ。私は、慣れた手つきで妻の浮気を偽装する証拠を作り上げ、男性に報告した。
ところが、男性からの報酬を受け取ったあと、私は妻の行動に不審を抱いた。自分が作り上げた偽証を信じ込ませた男性に、妻がしどろもどろになって証言する姿を見て、私は自分の嘘に嘘を重ねた罪悪感に苛まれた。
それ以来、私は詐欺師を辞め、真実を伝える仕事を始めた。嘘をつくことで得られる快楽と引き換えに、自分を貶めることができなかったのだ。私にとって、嘘と真実の区別をつけることが大切であることを思い知らされた瞬間でもあった。
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