恐怖のサスペンス短編「闇夜の散歩道」

暗闇の中、ひとりで散歩をするなんて、誰でもやめてしまう選択肢の一つだろう。しかし、私は勇気を振り絞り、闇夜の道を歩んでいた。

すると、不気味な物音が聞こえ始めた。何かがこちらに近づいているようだ。身構えながら、後ろを振り返ると、影がちらついた。私は声を出すことができず、足もとに注目していた。

と、そのとき――足元に赤い光が一瞬、瞬いた。その光が、私の足元に置かれたコンパクトな手回し懐中電灯の光であることに、私は気づいた。

でも、足元に手回し懐中電灯があるはずがない。不思議な現象に私は恐怖と戸惑いを覚えた。そして、深い闇に包まれた散歩道を急いで逃げ出したのだった。

後日、私はその恐怖体験について友人に話した。その友人が私に教えてくれたのは、その道に死亡事故があったということだった……。