私たちは幼馴染だった。小学校から高校まで、ずっと一緒だった。それなのに、ある日突然彼女から連絡が途絶えた。
私は彼女を探しまわった。彼女の家に行っても見つからず、学校でも音信不通だった。どこに行ってしまったのだろう。
ある日、学校帰りに近所の公園を通ったとき、少女が一人で泣いているのを見つけた。声をかけると、彼女こそが私の失われた幼馴染だった。
彼女は家庭の事情で引っ越しを余儀なくされ、学校も変わってしまったと言っていた。私たちは再会を喜び、友情を取り戻した。
しかし、学校も違うとなると、疎遠になる時間も多く、徐々に距離ができていった。社会人になってからも、偶然に再会することがあったが、あの頃とは違って声をかける勇気もなくなっていた。
失われた友情を取り戻したかった私たちだったが、大人になるにつれて、それはますます遠ざかっていった。
時には、過去に思いを馳せることもあるが、それだけでは友情を取り戻すことはできない。
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