約束の時間

あの日は本当に天気が良かった。私たちは桜の花が咲き誇る公園で、彼に会うことにしていた。

彼は、私が一番尊敬する人。大学時代からずっと憧れていた存在だった。

「お久しぶりです」と彼が声をかけると、私は舞い上がるような気持ちになった。

「やっぱり桜の季節になると、ここが恋人の聖地みたいになってますね」と、彼は微笑んだ。

彼は、私が就職する前に先輩からの誘いで外資系企業に入った。それ以来、忙しさもあってあまり会えていなかったが、彼は相変わらず優しくて明るかった。

しばらく話をして、私たちは約束の場所と時間を決めた。

彼は、外資系企業で働き、忙しい毎日を送っていた。でも、彼と話していると、私は自然と心が落ち着いた。

「また会えるかな」と、彼は微笑んで言った。

「絶対に、また会いましょう。でも、その前に…」

私は一瞬、ためらったが、思い切って言った。

「実は、私、彼氏がいます。でも、あなたが好きだっていう気持ちはずっと変わっていないんです」と。

彼は、私の手を優しく握りしめた。

「私も、ずっと貴女のことが好きでした。でも、忙しい毎日で気持ちを伝えることもできずにいたんです」と彼は言った。

私たちは、彼にも私にも失恋してしまうかもしれない不安を覚えながらも、その後、たくさんのメールや電話をやり取りするようになり、少しずつ距離を縮めていった。

それから、約束の時間という言葉に私たちは大切な意味を感じるようになった。

私たちは、人生における約束の時間を大切に、一歩一歩前進していくことを誓い合った。

~終わり~


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