水の音

私たち兄妹は母が亡くなり、父が結婚したことに伴い祖父母と暮らすことになった。

祖父は庭に大小2つの池を持っていた。それぞれに鯉が泳いでいた。

祖父は私たちに池のお世話をして欲しいと言った。

私たちも単調で飽きないお世話を手伝うことにした。

そこで私たちは口笛を吹きながら池の周りを散歩した。すると、いつか気づいた。小さい池の方の鯉の水音と大きい池の鯉の水音が全然違うと。

小さな池の鯉たちは、水面をゆっくりと泳ぎ、水音は柔らかく不思議な静けさがあった。

大きな池の鯉たちは、走るように泳ぎ、跳ねる音や水しぶきが響いた。

私たちは、それぞれの池の水音を聞き比べながら、時が経つのを忘れていた。

気づいたら夕暮れの時間だった。

祖父が教えてくれた池のお世話は兄妹にとって楽しく充実したことになった。


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