夏の夜、彼女と出かけた花火大会での出来事。
会場は大勢の人で賑わっていた。
私たちは芝生の上で、屋台で買ったたこ焼きを食べながら花火を楽しんでいた。
その時、彼女が急に私の手を握りしめた。
「なに?」私は驚いて彼女を見た。
でも、彼女は黙っていた。
しばらくすると、私たちは周りにいた人々が次第に動揺していく理由がわかった。
野次馬が近くの屋台で騒いでいる。
警備員たちは追い払おうとしていたが、なかなかうまくいかなかった。
そこで、彼女が私に語りかけてきた。
「何かしたらダメだよ。貴方が危なくなっちゃうから。」
私たちは手をつなぎ合って、ただ座って待っていた。
野次馬たちはいずれ去っていったが、空気は重くなっていた。
彼女と手を繋いでいる私たちは、そんな中でも明るくて美しい花火を楽しむことができた。
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