私たちは5年間一緒にいた。あの日、彼は私に「俺たち、もうダメだ」と告げた。私は情けない泣き顔をして帰った。
でも、その後も彼を思い出さずにはいられなかった。今でも、彼の髪の毛や香水の匂いがするものを見つけるたび、心臓が早鐘を打つ。
ある日、彼からカフェで待ち合わせをするようにメッセージが来た。彼のほうが人目につかないところでメッセージを送ってくるのは、彼らしいと感じた。
カフェに着いた私は、彼を見つけることができなかった。でも、その代わりに、私たちが5年前にキスした場所で彼を見つけた。そこに、彼から私への手紙が置かれていた。
手紙には、「二人の記憶を失われた鍵とするため、ここにハートの形を作ったよ。」と書かれていた。そして、私たちはその場で再度キスした。
彼が残したこの鍵を持って、私たちは別々の道を進むことになった。でも、私たちは心の中でいつでもキスをできるように、鍵を大切にしている。
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