私は失くした指輪を探していた。彼との思い出が詰まっているからだ。
大切なプレゼントだった。私が就職した時に彼から贈られた指輪。それ以来、私は毎日身に付けていた。
しかし、ある日指輪がないことに気が付いた。どこを探しても見つからない。落としたのか、盗られたのか。
彼にはそのことを言えなかった。彼も私が指輪を身に付けていないことに気が付いていたが、私に何も言わずにいた。
それから数日後、私は仕事中に上司に呼ばれた。何か悪いことをしたかと思ったが、上司は私に指輪を渡した。
「これはあなたが落とした指輪ですか?」と上司は尋ねた。
私は嬉しくて泣きそうになった。指輪を無くしたことを話すと、上司はその指輪が机の下に落ちていたことを知っていたのだ。
指輪を見つけた時、私たちは二人で笑い合った。そして私は彼に指輪を見せた。彼も私が無事に見つけたことを喜んでくれた。
指輪が無事に戻ってきたことで、私たちは一層愛し合うようになった。
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