赤い靴

私は、先週街で見つけた赤い靴が気になってしょうがなかった。

その日は、友達と買い物に出かけたのだけれど、ふと見た店先に赤い靴があった。

私は、それまであまり派手な色の靴を履いたことがなかったので、自分でも驚くほど心惹かれた。

友達は、「そんな派手な靴は履けないわ」と言って私を説得しようとしたが、私は靴を買ってしまった。

そして、その日から私は毎日、赤い靴を履いていた。

まず、赤い靴が人目を引くことに慣れるまで、一週間くらいかかった。

最初は、道を歩いていると周りの人たちの視線が気になって、歩くのもままならなかった。

でも、それもすぐに慣れてしまった。

そうして、私は赤い靴を履くことが習慣になってしまったのだった。

しかし、ある日、私は赤い靴を履いて街を歩いていると、急に靴が痛くなってきた。

あまりの痛さに、私はその場にしゃがみ込んでしまった。

すると、通りすがりの人が、「大丈夫ですか?」と声をかけてくれた。

私は、その人に「靴が痛くて……」と話しかけた。

すると、その人は、「それは、ちょっとしたブランド靴じゃないか。履きなれるまでに時間がかかるから、履き慣らしが必要だよ」と教えてくれた。

私は、その人の言葉に救われた。

そして、しばらくは自宅で靴を履き慣らすことにした。

やがて、靴が履きやすくなってきた頃、私は街に戻ってきた。

そして、今度は自信を持って赤い靴を履いて街を歩いた。

それからは、赤い靴が履き心地もよく、周りの人たちの視線なんか気にしなくなってしまった。

私は、自分自身を貫くことができたことで、新しい自分に出会えたのだった。


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