祖母のお守り

私の祖母は、私が生まれる前から亡くなっていた。しかし、私は彼女の存在を感じていた。特に、私が幼い頃に眠る前に、祖母のお守りを枕元に置いてもらっていたことを覚えている。

そのお守りには、おばあちゃんの縫い物の技術が光っていた。小さな小さな星型のモチーフが、心地よい重さをもって、私をやさしく包み込んでいた。

そしてある日、祖母のお守りがなくなってしまった。私は泣いて母に訴えたが、どうすることもできなかった。それ以来、祖母のことを思い出すたびに、胸の奥が痛くなった。

しかし、私が大学に進学するころ、母から手紙が届いた。そこには、祖母のお守りが見つかったと書かれていた。

それは、祖母が生前に私のために縫ってくれた最後のお守りだった。そして、そのお守りが見つかった場所は、祖母が生前によく訪れた場所だった。

私は母とともに、その場所に赴いた。そこで私たちは、自然の中に祖母の存在を感じた。そして、私の手の中にあった祖母のお守りは、今まで以上に大切なものに思えた。

その日から、私は祖母のお守りをいつも身につけるようになった。それは、私が一人暮らしをする大学生活でも同じだった。祖母の存在が、私をやさしく見守ってくれるように感じた。


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