迷宮の先に

私たちは深い迷宮の中にいた。彼女と私は、何もかもがちぐはぐなこの場所を懐中電灯で照らしながら、道を探していた。どこから入ったのかも思い出せない。ただ、なぜかここに来てしまったのだ。

すると、彼女が小さな声で「こっちだよ」とささやいた。私は彼女が見つけた小さな扉に向かって歩き、ドアノブを回すと、中に入れることになった。

そこには誰かの住居のような小さな空間が広がっていた。机やイス、本棚など、細かい家具が置かれていた。使われているような気がするが、誰かいる気配はない。

私たちは不思議そうに顔を見合わせながら部屋を歩き回った。すると、一冊の手帳が目に留まった。その開かれたページには、私たちの行く末を予言するかのような文章があった。

「君たちは先に進むことができる。互いを信じ、決して立ち止まらず進み続けなさい。その先には、自分たちを待っている答えと出口がある」

私たちはその手帳を手に、必死で迷宮の中を進んだ。しかし、その先にはまた新たな問題が待ち受けていた。そして、何度も迷いながらも、手帳に書かれた言葉を信じ、互いを支え合いながら、やがて光が見えた。

迷宮から出ると、私たちは頬に涙を浮かべて、手帳に書かれた言葉を胸に刻んだ。その先に待っていた答えや出口は、自分たちで見つけ出さなければならないものだったが、私たちはあの手帳の力を信じて、今後の人生も進み続ける決意をしたのであった。


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